強面で睨みながら

「ちょっと来い!」

(いかにも不機嫌そう・・・)おずおず近づいていくと

「何やってんだよ!」
「ダラダラやってんじゃねえぞ!」

・・・これ、どんなシーンだと思いますか?

実は、ある大会である先生が教え子に対して言っていた言葉です。きっとご自身もこういう指導を受けてきて、それが当たり前という風潮だったのだろうと想像していました。
そして、試合に負けてがっかりしている子供は、そんな先生の横で小さくなって何を感じているのだろう、と考えていました。

でもこれはきっと日常的にある話です。
「何やってんだ!」
「何やってるの!」
子供に対して言ってしまうこと、結構ありませんか???

この言葉で子供に何が伝わっているかと言えば、きっと我々大人が「怒っている」ということだけ。
子供は、何が、どうダメだったのか、を考えるより先に、大人の怒りに圧倒されて、ただただ固まってしまっているだけかもしれません。

子供たちには、大人に怒られた、とすぐに凹むようなことなく、打たれ強い、精神的にもたくましい人に育ってもらいたいので、時には厳しいことも要求します。でも、それは大人の気分に任せたものであってはいけないと思っています。
大人は大人で、自分の中の苛立ちや怒りを上手にコントロールしながら子供に向かい、伝えるべきことを明確に(具体的に)示さないといけない、と改めて感じました。

柔道の試合に限って言えば、いい加減な気持ちで向かっていく子供は一人もいません。試合運びも周りの大人の思うようにはいきません。それを子供に怒っても、柔道が上手になるわけではありません。
子供は試合中は無我夢中で戦っているからこそ、その子供が試合を終えた時に、結果だけを取り上げるのではなく、何が良かったのか、そして何が出来なかったのか、を的確に示して次に繋げてやりたいと思います。

ちびまる子ちゃんの作者である、さくらももこさんはその著書『そういうふうにできている』の中で

「 “親だから”という理由でこの小さな生命に対して特権的な圧力をかけたり不用意な言葉で傷つけたりするような事は決してしたくない」

と書いています。
「親だから」 のところは、「大人だから」 「先生だから」 「指導者だから」・・・各々の立場で読み替えられます。

肝に銘じておきたい言葉です。